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BLOG紙袋、ショッパーってトムソン(ビク抜き)必須なのでしょうか?
紙袋、ショッパーを作成するにあたり、折り目にスジをつける作業をすることがあります。
「することがあります」ということはしないこともあるということです。
紙袋、ショッパーは基本的に四角い用紙を折ったり貼ったりして作っていきます。
展開図としてはこんな感じ。
これが実際に折り目になるスジを表したものです。
で、このスジを入れるために型を作ることがあります。スジの部分に金属の切れない歯が入り、外枠の外周には切れる歯が入り、印刷、表面加工をした用紙を「バコン」を圧をかけて抜いていきます。
こうすれば仕上がりサイズになり、折り目部分はスジが入ることになります。
ここまでできればあとは手で折って貼って・・・とできるわけです。
このスジ推しをする作業をトムソン加工、またはビク抜き加工と言います。
これ、東日本と西日本で呼ぶ方が異なるようでして、西日本では「トムソン」と言われますが、東日本では「ビク抜き」と言われます。方言みたいなもんで、稀に東西の人が話をするとここで噛み合わない場合があるようです。
しかし、世の中の全ての紙袋がこのように作られているわけではありません。
機械で製袋することの方が多いです。(国内では特に)
その場合はこの「トムソン」「ビク抜き」をせずに、型も作らずに機械で折るべき箇所が折られるよう機械を調整することになります。
(このサイズを合わせる作業が時間がかかります!)
この「トムソン」「ビク抜き」をして手で貼るのか、「トムソン」「ビク抜き」をしないで機械で貼るのかの判断は以下のような感じになります。
・用紙が厚い → 機械では折れないので、「トムソン」「ビク抜き」して手貼り。
・持ち手の形状が特殊 → 機械では折れないので、「トムソン」「ビク抜き」して手貼り。
・数量が少ない → 製袋の機械のサイズ変更に時間がかかるため「トムソン」「ビク抜き」して手貼り。(トムソン、ビク抜きをしないで手貼りをこともあります)
・海外工場 → 最近機械貼りも出てきてますが、まだまだ人海戦術で「トムソン」「ビク抜き」して手貼りが多い。
・上記以外 → 機械貼り。
機械貼りの部分を「上記以外」とあっさり記載してしまいましたが、国内工場では基本、機械貼りが主流です。機械貼りができないために「トムソン」「ビク抜き」をするというイメージになります。
ですが、よりこだわった袋を作成したい場合
・ちょっと違った用紙、厚い用紙で作りたい
・持ち手の形状などにもこだわりたい
・折り目の仕上がりにもこだわりたい
こんな場合は「トムソン」「ビク抜き」をして手貼りになりますね。
ちなみに仕上がりの違いはこんな感じ。
■「トムソン」「ビク抜き」なしで機械で折った折り目
■「トムソン」「ビク抜き」をして手で折った折り目
「トムソン」「ビク抜き」した方がスジがくっきり綺麗に入っているのがわかるかと思います。
※折り目が一番わかりやすいマチの下部に入る縦と斜めの折り目を撮影してみました。
「トムソン」「ビク抜き」をするような紙袋、ショッパーは海外で作成するのがお安くなります。その場合、新規の場合は2ヶ月程度かかりますので、十分納期に余裕を持って進めていきたいですね。
(海外生産でもう少し納期を詰める方法などもございます。詳細はお問い合わせください。)